食品を包んだり保護したりするための食品ラップ。
あれって、環境のためにはあまり良くないんですよね。
でも食品を長く保存するためや、家事効率のためにはあったら便利だし、もうラップなしでは生活できないほど。
私もかつては環境問題を重視できる余裕がありましたが、子育て中の今は「エコより効率!」ということで、よくくっ付いて利便性の高いラップを使っています。
でも最近、また少し余裕が出てきたので、安全かつ使いやすい食品ラップはどれか自宅にあるラップで比較してみました。
安全なラップ比較、買いだめしていた3種で比べてみました!
安全で使いやすいラップを探せーってことで、ただ環境や体に安全なだけでなく、くっつきやすい利便性の高いものを探したいところです。
まず、我が家で使っている途中&買いだめしていた食品ラップ3種で比べてみることにします。
今我が家にある食品ラップは、以下の3つ。
- 電子レンジにも使える食品用ラップ(ゆめタウンPB)
- レンジ&食品保存ラップ(コープ)
- 電子レンジにも強いラップ(コープ)
利便性で言ったら、言うことなしです。
でもこの「ピタッとくっつく」のが、ちょっと環境的にも健康的にも良くないんじゃないかなーと思っていたわけなのですが。
まずは密着度、切れやすさで比較してみます。
包むのは何でもいいんだけど、ネスカフェドルチェグストのポーションにしてみました。
密着する、くっ付きやすいラップ比較
密着する順番でいうと、
(1)電子レンジにも使える食品用ラップ(ゆめタウンPB)
(3)電子レンジにも強いラップ(コープ)
(2)レンジ&食品保存ラップ(コープ)
と、やはりゆめタウンのが一番ピッタリくっ付きます。
くっ付くのはありがたいんですが、レンジにかけると縮むのか、ラップ同士が密着して剥がしにくいという難点はあります。
密着度で3位となったラップは、サラサラした手触りでくっつきにくい。
切れやすいラップ比較
切れやすさは動画とか撮ればよかったけど、体感を文章にします。
まず(1)は、刃が金属製になっていて切れ味抜群です。
(2)も金属製の刃なんだけど、ラップの材質が異なるせいか、切れ味は今ひとつ。
逆に、(3)は植物由来のプラスチック刃にも関わらず、切れ味は(1)とさほど変わりがありません。
ちょっと自分的には驚く結果でした。というのも、金属製の刃は条件抜きで切れ味が良いものだと思っていたから。
でも重要なのは刃だけではなくて、刃とラップの材質の相性だったということなんですね。
安全なラップ比較、環境ホルモンやダイオキシンは発生する?
環境にも健康にも安全な食品ラップの大きな条件は、「添加物がない」ことです。
ただ、素人にはそれだけしか分からないので、食品衛生室 林田博通氏の文献を参考にしてみました。
参照:https://www.pref.tottori.lg.jp/secure/782330/annual_report_vol45_2_3.pdf
この文献によりまず言えることは、最近の食品用ラップには、安全性に問題がある「ノニルフェノール」という物質を含有しない包装材に切り替えられている、ということです。
「ノニルフェノール」というのはいわゆる環境ホルモンのことで、燃やすとダイオキシン発生の恐れがあるとか。
ということで我が家の3種を比べてみると…
1.電子レンジにも使える食品用ラップ(ゆめタウンPB)
- 原材料名:塩化ビニル樹脂
- 添加物:脂肪族多塩基酸エステル(柔軟剤)、エポキシ化植物油(安定剤)、カルシウム化合物(安定剤)
- 耐熱:130℃、耐冷:-60℃
表参照:https://www.pref.tottori.lg.jp/secure/782330/annual_report_vol45_2_3.pdf
粘着力を高めるためなのか、添加物が一番多いですね。
化学は全く分からないので、調べて分かったことだけですが、
- ノニルフェノールは含有していない
- 塩化ビニル樹脂製ラップにはアジピン酸エステル類が含有している
え、アジピン酸エステルとは?
ホルモン作用の疑いがあるといわれていて、水質汚濁防止法の要調査項目(300物質)に登録されている。
ということで、我が家では危険なラップを使っていたことがわかりました…。
健康・環境安全の面から見ると、このラップはNGですね。
2.レンジ&食品保存ラップ(コープ)
- 原材料名:ポリエチレン・ナイロン(3層)
- 添加物:脂肪酸誘導体(防曇剤)
- 耐熱:160℃、耐冷:-60℃
表参照:https://www.pref.tottori.lg.jp/secure/782330/annual_report_vol45_2_3.pdf
添加物は「脂肪酸誘導体」ただ一つなんですが、これは概念が広すぎて特定できない、危険な合成界面活性剤の可能性があるようです。
よく分からないけど安全とはいえない、ってことですよね。
ただ、原材料がポリエチレン製というのは安全の部類に入る模様。
「塩化」がつく素材は燃やすとダイオキシン発生するんですが、ポリエチレン製のラップは、水素と炭素しか含まれていないからダイオキシンは発生しないんだそうです。
3.電子レンジにも強いラップ(コープ)
- 原材料名:ポリメチルペンテン
- 添加物:ポリブテン−1(ポリオレフィン)
- 耐熱:180℃、耐冷:-30℃
表参照:https://www.pref.tottori.lg.jp/secure/782330/annual_report_vol45_2_3.pdf
添加物のポリブテンはよく分からなかったんですが、ポリオレフィンで調べてみると、これはどうやら安全ぽいです。
ポリオレフィンは炭素と酸素からできていて、有害な元素を含まないので、ダイオキシンや環境ホルモンの心配はなさそう。
燃やしても
炭素と酸素が結合して→二酸化炭素、
水素と酸素が結合して→水を発生するため、環境にやさしい材料なんですよね。
我が家で使いたいラップ決定!
というわけで、我が家の買い置きしていた食品ラップ3種の中からベストofラップが決定しました!
まず一番大事なところである安全面はクリアしているし、
次に重視したい利便性も、くっ付きやすさ・切れ味ともに許容範囲。
ただドラッグストアなどで買えない分、安値で手に入れることはできないけれど、めっちゃ高い!ってわけでもないので、コープがポイント5倍の時とかセールの時に買いに行けばいいかな、という感想です。
でもね、ポリエチレン製で、添加物が全く入ってないラップもあるんですよね。
私も以前は使ってました、宇部フイルムのポリラップです!
番外編.ポリラップ(宇部フィルム)
ドラッグストアで安く買えるし、安全だからという理由で私もヘビーユーザーでしたよ。
添加物なしって、素晴らしい!
- 原材料名:ポリエチレン
- 添加物:なし
- 耐熱:110℃、耐冷:-70℃
伸びがよくなったり、
透明性が高まったり、
食器にくっつきやすくなったりと、
使いやすさがアップするからなんですって。
だから裏を返せば、ポリラップはくっつきにくい・切れ味イマイチってことなんですよね。
つまり利便性は、よくない。
そういえば私がポリラップ使わなくなったのも、育児が忙しくて、少しでも家事効率を上げたいというのが理由でした。
でもそろそろ、ポリラップに戻ってもいいなと、これ書いてて思いました。
ただポリラップは耐熱温度が110度までしかないので、レンジでチンするときは「電子レンジにも強いラップ(コープ)」を使う、というふうに併用していこうかな。
- ポリラップ(宇部フィルム)
- 電子レンジにも強いラップ(コープ)
の併用にします!(覚え書き)
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ラップの問題:ラップで食品を包めば安心と思い込んでいますが!それは間違いです。食品には必ず細菌が存在します。ラップで包むとラップの表面で細菌が増殖し、腐敗を早めます。
シンクのヌメリを体験されているでしょう。これは細菌がシンク(ステンレス)の表面にへばりつき、大増殖している現象です。バイオフィルムと言います。
殺菌剤もあまり効きません。特に食品工場の衛生管理の強敵です。
抗菌ラップは食品保存を謳うと、食品容器包装法上アウトです。
抗菌剤が食品中に溶出は、厳重に審査されます。
井上直史 様
有益なコメントありがとうございます!
大変勉強になりました。